〈老後移住の基礎知識〉おすすめの地方や失敗を避けるポイント、おひとりさま移住について

老後移住のポイント

 

「老後にのんびりとした暮らしを送りたい」という方が増えている一方で、「移住はしたいが、年齢を重ねてから住み慣れた街を離れるのが不安」という方も多いでしょう。

そこで、老後移住を検討している方へ、シニアに優しい住みやすい街や、移住を失敗しないためのポイント、おひとりさま移住のコツを紹介します。

老後移住にかかる費用についてもお話ししますので、将来的な移住計画を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

 

コラムのポイント

● 「老後移住」を失敗しないためには、将来も住みづらくない街選びや、費用の準備、住環境の整備について、じっくり検討することが重要です。

● 「老後移住」に人気のエリアは、気候が安定し、交通の利便性が高い関東地方です。

“フォレストブレス”は、茨城県石岡市で、1934年創業以来「木材会社」として培った知識・経験を活かし、自然素材にこだわった“あなただけの住まいづくり”をお手伝いしています

 

 

老後を見越した移住希望者が増えています

老後を見据えた移住のすすめ

 

近年、老後に備えて移住を検討する方が増えています。

内閣府の調査によると、2015年時点で老後に備えて移住の意向がある方は、「19.1%」というデータが出ており、この時点では決して多い数字ではありませんでした。(参考:内閣府|世論調査|老後の生活について

ところが、2020年に行われた国民意識調査によると、若者世代だけではなく40〜59歳の方も移住意識が高まっているという結果が出たのです。

 

移住希望者増加の傾向

(引用:総務省|「地域への人の流れに関するデータ」

 

特に、都心部からの移住意識が高まっており、2005年と2014年のデータを比較すると、全世代において地方移住を検討する方が増えています。

 

農林漁業地への移住希望者増加

(引用:国土交通省|地方移住等地方へのヒト(定住人口)の流れ

 

その要因として、自治体の移住誘致が活発化したことや、リモートワークの普及によって、働けるうちから老後のことを考えて移住したいと考える方が増えていることが挙げられます。

地方自治体は、所得が安定し、若者よりも資産を持つ高齢層世代の定住を誘致するところも多く、空き家問題や地方経済活性化の糸口として期待されています。

 

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シニア移住に優しい老後移住に適した街の条件は?

老後住みやすい町の条件

 

若者世帯が移住するのに適した街と、シニア世帯が移住するのに適した街は、条件が少々異なります。

老後の快適な生活を求める方は、シニア移住に優しい街を移住先に選びましょう。

 

  • 日常生活において移動しやすい(コミュニティバスの路線が充実しているか、徒歩圏内で日常的な買い物ができるか)
  • 医療機関や福祉サービスが充実している(医療機関までの距離や、万が一の時のサポートサービスがあるか)
  • 同世代のコミュニティが形成されている(同世代の人が近くに暮らしているか、コミュニティ活動が行われているか)
  • 治安がいい(老後でも安心して暮らせるか)
  • 持ち家が低コストで持ちやすい(地方では、固定費である住居費が抑えやすい)
  • 生活コストが抑えやすい(人口が少ないエリアだと、生活コストが割高になる可能性がある)
  • 日々を充実して過ごせる趣味が持てる(家庭菜園、散歩など)
  • 気候が安定している(暑すぎる地域、寒すぎる地域は年齢とともに大変になる)
  • 家族や知人がアクセスしやすい(何かあったらすぐ来てもらえるかがポイント)

 

老後移住に適した街は、自然豊かなだけではなく、生活が無理なく送れるかが重要です。

10年後、20年後の生活を見越して、移住先を検討してください。

 

 

老後の移住先は“関東”が人気|おすすめの自治体

老後に住みやすい街

 

関東地方は、老後移住者におすすめのエリアです。

 

  • ・交通アクセスがいい
  • ・気候が比較的安定している(光熱費削減、生活しやすい)
  • ・都市部を除いて、適度に自然が残っている
  • ・文化的施設も充実している
  • ・海と山の両方を楽しめる
  • ・農業が盛んで野菜が手頃な価格で手に入りやすい
  • ・過疎地域が少なく自治体の持続可能性が高い(参考:総務省ホームページ|過疎関係市町村都道府県別分布図
    こちらも該当ページにリンクをお願いいたします。

     

    北海道や長野県などの甲信越地方は、豊かな自然とリゾート感漂う優雅なイメージが強く、移住先として人気です。

    しかし、老後移住の場合は、気候面で少々不安があります。

    それに比べると、関東地方は“適度な自然”と“利便性”が融合する場所です。

    そのため、今まで都心で暮らしていた方が老後移住しても、無理なく生活を送れます。

    事実、近年の転入超過数をみると、埼玉県が2,738人と最も多く、次いで千葉県、茨城県と関東が上位を占めています。(参考:総務省統計局ホームページ|高齢者の人口移動

    関東地方で移住を積極的に誘致しているおすすめの自治体例は、以下の通りです。

     

    茨城県石岡市】
    海にも山にも近く、日本の里山100選にも選ばれた自然豊かな地域で都心へのアクセスもしやすい
    石岡市移住定住ポータルサイトMIPPE

    茨城県那珂市
    自然あふれる街並みと平坦な地形により、住みよさ街ランキングにも入る地域

    茨城県ひたちなか市
    海風が涼しげで、マリンスポーツを楽しめるエリアが豊富な地域で交通利便性も良い

    茨城県鉾田市
    農業が盛んで新鮮な野菜・果物が手に入り、海のある暮らしが実現できる地域

    神奈川県山北町
    都心部から1時間程度で、丹沢、美しい湖、富士山の景観、涼しげな渓流が満喫できる地域

    【千葉県勝浦市】
    房総半島沿岸の冷たい海水による涼しい海風が吹く地域
     ※千葉県勝浦市移住定住ポータルサイトHibi, Katsuura

    栃木県小山市
    多くの高齢者が社会活動に参加し、活発的に活動している
    栃木県小山市移住・定住サイト おや!まあ!おやまライフ

     

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    おひとりさま移住を検討する方も

    おひとりさま移住のメリット

     

    少子高齢化や核家族化が進む中、「おひとりさま移住」を選ぶ方も増えています。

    「おひとりさま移住」とは、誰かとの同居を選ばずに単身で好きな場所へ移住するスタイルです。

    「人に迷惑をかけず、気ままに暮らしたい」「毎日、自分の好きなように暮らしたい」という方から、注目されています。

    おひとりさま移住は、主に東京都などの都心部から郊外・地方への移住するケースが多いです。

    2015年の国勢調査によると、65歳以上の方の単独世帯(一人暮らし)は「約563万人」に及び、リタイア後にのんびりとした田舎暮らしを求める方が増えています。

    おひとりさま移住のメリットは、主に3つです。

     

    • ・同居人や家族の都合に合わせることなく、自分の住みたい場所で理想の暮らしを送れる
    • ・単身だと住宅コストを抑えやすい
    • ・新たな人間関係を築ける

       

      そのため、より一層医療施設や福祉サービスが整った自治体を移住先に選ぶことをおすすめします。

      また、「身元保証サービス」についても調べておくと安心です。

       

       

      移住に向けて必要な費用は?

      老後移住に必要な費用

       

      老後移住は、リタイア後もしくは定年退職が近いケースが多く、費用面が不安な方も多いでしょう。

      移住にかかる主な費用をあらかじめ知っておけば、それに向けて計画的に準備ができます。

       

      • 引越し費用:20〜50万円程度
      • 自動車購入費用:50〜200万円程度(自家用車が必要な地域のみ)
      • 当面の生活費:150〜180万円程度(最低でも半年分あると安心)
      • 住居費:賃貸か購入かによって大きく変動(賃貸は敷金と礼金に加え、3ヶ月以上の家賃を準備)
      • 当面の生活費(※)

       

      ※ 総務省の調査によると、2人以上の世帯に必要な月々の消費支出平均額は「281,736円」です。(参考:総務省統計局ホームページ|家計調査報告 ―月・四半期・年―

       

      移住の際は、生活が安定するまでに必要な費用を準備しておくことをおすすめします。

      年金を収入のベースとするご家庭でも、移住に伴い一時的な支出が増える可能性が高いため、最低でも2〜3ヶ月分の生活費程度はすぐ動かせる資金があると安心です。

       

      住宅は「購入」を視野に入れるのがおすすめ

      多くの方が最も不安に感じるのが「住居費」でしょう。

      こちらは、賃貸と購入で大きく異なります。

      地方は都心よりも家賃が安いため、一見お得に感じるかもしれませんが、高齢(70歳以上)になると、契約更新が難しくなることも考えられるため、注意してください。

      また、リタイア後に賃貸契約する場合は、家賃の支払いに対する不安を理由に、オーナーから契約を拒否されてしまうケースも少なくありません。(参考:国土交通省|「家賃責務保証の現状」」

      そのため、将来的な不安を払拭するために最も理想的な方法は「持ち家」を手に入れることです。

      「最も理想的な方法」は他人が決めることではないため、上記文章は不要です。

      空き家バンクを利用して中古住宅を購入し、リノベーションする方は多いですし、土地が安い地域では、“終の住処”として、新築住宅を建てる方も少なくありません。

       

       

      老後移住する際の注意点

      二拠点生活という暮らし方

       

      残念ながら、老後移住して“失敗”と感じてしまう方もいらっしゃいます。

      理想と現実の差を感じ、結局元々住んでいた地域に戻るというケースも多いです。

      そこで、老後移住を後悔しないために知っておくべき注意点を紹介します。

       

      その① 生活コストが上がる可能性がある

      「都心から地方への移住は生活コストが安くなる」という情報は、決して間違いではありませんが、地域によってはコストアップする項目もあります。

       

      「電気代」

      移住先として人気な北海道エリアを管轄する北海道電力は、全国で最も電気代が高く、最安な北陸電力の管轄地域と比べると、年間で電気代が数万円違う可能性があります。

       

      「社会保険料」

      社会保険料は都市部より地方の方が高い傾向があります。

      協会けんぽ(全国健康保険協会)の健康保険料率を比較すると、都道府県によって最大で0.96%もの差があり、関東エリアは東京・神奈川を除くと、どこも安めです。(参考:全国健康保険協会|令和5年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます

       

      「日用品や食料品」

      交通アクセスが良くないエリアや人口が少ないエリア、リゾート地、別荘地などは、価格競争がないため、物価が高い可能性は否めません。

      そのため、都心よりも日用品や食料品の値段が高いことを想定する必要があります。

      生活費を抑えたい方は、そこで日常生活を送っている人が多い場所を選びましょう。

       

       

      その② 戸建暮らしに慣れておく

      今まで都会でマンション暮らしをしていた方は、戸建ての生活に慣れておくことが肝心です。

      マンションと戸建て住宅とでは、ゴミ出し・庭の手入れ・ご近所付き合いなどの勝手がかなり異なります。

      うまくいくか心配な方は、本格的に移住する前に、「二拠点生活」や「週末移住」から始めてみましょう。

       

       

      その③ 検討期間・お試し期間を設ける

      どこに移住するか決めかねている方や、本当に住みやすい地域か心配という方は、まず期間限定で賃貸暮らしをしてみてから、移住先を決めるのがおすすめです。

      移住を後悔する方の中には、「そもそも移住先選びを間違った」という方は少なくありません。

      移住誘致に積極的な自治体では、お試し住宅(試住施設・体験住宅)などを設け、事前に生活体験ができます。

      本格移住の前に生活を疑似体験し、「悪い点・不便な点・理想と違う点」を見つけることが、移住を失敗しないための秘訣です。

       

       

      その④ 移住誘致に積極的な自治体を選ぶ

      住みたい地域を見つけたら、移住誘致へ積極的に取り組んでいる自治体か確認しましょう。

      以下のサービスがあると、スムーズに移住できます。

       

      • ・移住支援制度や補助金
      • ・仕事の斡旋
      • ・空き家バンクなどの住宅探しサポート
      • ・地域コミュニティとの仲介
      • ・その他移住に関する相談サービス

       

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      ポイント

      「移住してよかった」と思えるようにするためには、移住先選びだけではなく、快適な住環境を整えることも重要です。

      “フォレストブレス”は、「自然素材」とあなただけの「あつらえ設計」をコンセプトに、快適で長寿命な住まいづくりを行なっています。

      茨城県への老後移住を検討中の方は、ぜひ私たちのこだわりをご覧ください。

       

      ▶︎フォレストブレスがこだわる「自然素材」

       

       

      まとめ

      老後移住は、住みたい場所で思い通りの暮らしを手に入れられる可能性があります。

      ただし、移住先選びや費用の準備、住環境の整備など、考えなくてはいけないことがたくさんあります。

      老後移住を失敗しないためにも、ポイントを押さえてじっくり計画を練りましょう。

      “フォレストブレス”は、茨城県・石岡市でオーガニックな住宅を手がけ、移住に伴う理想の住まい実現をサポートしています。

      1934年に製材所として創業以来培った知識と経験を活かして、良質な木材を使い快適で健康的な住まいをご提案できるのが強みです。

      自然素材にこだわった事例を数多く手掛けていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

       

      移住に伴うマイホーム建築は“フォレストブレス”へご相談を

      ▷建築実例「偕老の家(平屋)」

       

      “フォレストブレス”が拠点としている茨城県・石岡市は、移住先として人気が高い地域です。

      自然素材」と「あつらえ設計」にこだわった高品質な住宅を数多く手掛けています。

      “本当に快適な家に住んでほしい”という想いから、家づくりに以下のものを使わないことをお約束します。

       

      • ・化学物質を含む接着剤を使用した合板、集成材
      • ・防蟻防腐剤注入土台・グラスウール
      • ・ビニールクロス・廃棄時有害なもの

       

      お客様の住まい方や個性、価値観に寄り添い、“あなただけの住まい”をご提案いたします。

      「呼吸が深くなる家」それこそ私たちが追求する快適なマイホームです。

      オーガニックな暮らしを実現したい方は、ぜひご相談ください。

      定期的にオンライン相談会や見学会などのイベントも開催しております。

      ▶︎フォレストブレスがこだわる「自然素材」

       

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      著者情報

      渡辺 勉

      渡辺 勉渡辺⽊材株式会社(フォレストブレス)代表取締役

      ⽊材会社として⻑年⽊に携わってきた経験を⽣かし、⾃然素材の家づくりを⾏っています。
      アレルギーやアトピー、喘息の原因となる化学物質を含む接着剤を使用した合板・集成材、防蟻防腐剤注入土台、グラスウール、ビニールクロス、そして廃棄時有害なものは使いません。
      ⽊の特性を⾒極め、適材適所に活⽤できるノウハウを持ったわたしたちと本物の⽊の家をつくりませんか。

      保有資格
      • 二級建築士

      • 茨城県木造住宅耐震診断士

      • 茨城県住宅耐震・リフォームアドバイザー

      • 福祉住環境コーディネーター

      • 一級エクステリアプランナー

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