40代から脱サラして農業を始めるリアルなメリット・デメリット|ストレス・失敗リスクを避ける始め方

脱サラ農業のコツ

 

「ずっと夢見ていた農業を始めたい」

「子供の独立・進学を機に、郊外へ移住して農業で生活したい」

そう考える方は増えていますが、実際に今の生活を捨てて心機一転するとなると、うまくいくのか不安に感じる方も多いでしょう。

そこで、今回は40代で脱サラして移住+農業を始めたい方に向けて、リアルなメリット・デメリットやポイントを紹介します。

新しい土地で新しい生活を始めたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

コラムのポイント

●脱サラして就農する際には、メリット・デメリットだけではなく、後悔しないための手順や支援制度を知ることが重要です。

●就農と移住を併せて検討する際には、暮らしやすく農業が盛んな地域を選びましょう。

“フォレストブレス”は、茨城県石岡市で、1934年創業以来「木材会社」として培った知識・経験を活かし、自然素材にこだわった“あなただけの住まいづくり”をお手伝いしています

 

 

40代から脱サラして農業を始めるリアルなメリット・デメリット

脱サラ農業のメリットデメリット

農林水産省の調べによると、2021年の新規就農者数は「52,290人」で、そのうち、40〜49歳の方は「5,680人」に上ります。

そのうち、新規参入者は「1,130人」。

これだけの方が新たに農業を初めています。(参考:農林水産省|新規就農者調査

では、メリット・デメリットをそれぞれ詳しく見てみましょう。

 

メリット

脱サラ農業のメリット

SNSやインターネットでは、数々の体験談を目にします。

その中では、脱サラ農業には以下のようなメリットを感じている方が多いことが分かります。

 

  • ・人とのコミュニケーションストレスが減った
  • ・自然豊かな田舎で無理なく生活できる
  • ・子供が自然の中でのびのびと成長できる
  • ・都会での生活ストレスから解放される
  • ・新鮮な野菜や果物を手に入れやすい
  • ・努力しただけ経験値が着実に増やせる
  • ・結果が分かりやすく、達成感を実感できる
  • ・他者から命令されるのではなく、自らの考えで動ける
  • ・試行錯誤を繰り返すことで、学べることが多い
  • ・今までに経験しない人間関係に触れて、自己成長できる
  • ・仕事と生活・趣味が1つになり、毎日が楽しい
  • ・残業などがほぼないため、家族との時間が増えた
  • ・規則正しく健康的な生活が無理なく継続できる
  • ・四季を感じられる
  • ・スマート農業やIT化の黎明期に携われて、やりがいを感じる
  • ・日本が世界に誇るレベルの高い農業を後世に残すという使命感が実感できる

 

40代の方は、働き始めて20年ほど経っており、十分な経験や知識、コミュニケーション能力に長けている方が多く、社会経験の少ない20代の方よりも“脱サラ農業”の成功事例は多いです。

また、新規自営農業や移住をするための資金を貯める期間が十分確保できる点もポイント。

人間的にも経済的にも、そして体力的にも、40代は脱サラ農業に適したタイミングと言えるでしょう。

 

デメリット

脱サラ農業のリアルなデメリット

一方で、脱サラして農業を始めてみたものの、後悔している方の体験談も多く見られます。

特に、都会で忙しくビジネスマンをしていた方が、“田舎でののんびり農業暮らし”へ過大な期待を寄せてしまうと、現実との差に愕然とするケースは少なくありません。

 

  • ・地主や周囲の農家との価値観・意見が違う
  • ・補助金や助成制度のリサーチ不足で、思ったような利益が見込めない
  • ・同業者コミュニティにうまく溶け込めず、売り先の確保がうまくできない
  • ・最初のうちは思うように収穫が得られず、需要があってもうまく供給できず収入が不安定
  • ・天候不良によって収穫が減り、生活が苦しい
  • ・作物の成長具合に一喜一憂し、常にお金が心配
  • ・コミュニティが小さいため、人間関係に少しでも失敗すると逃げ場がない
  • ・自分だけで働いていると、注意や指導してくれる人がいないため、自分本位になりがち
  • ・目の前の作業に没頭し、世の中の情報に疎くなる
  • ・将来的な体力の衰えが心配
  • ・前職での経験がうまく活かせず、虚無感を感じる
  • ・まとまった農地を確保するために、人里離れた場所に移住したが、子供の通学や買い物が大変

 

後悔している方に共通しているのが、「リサーチ不足である」という点です。

新規就農者の確保は、国の重要な取り組みであり、農林水産省や地方自治体で様々なアピールをしています。

思い立ったらすぐに行動することも重要ですが、ご自身やご家族の生活を守るためにも、リスクを最小限に抑えるためのポイントについて、十分理解を深めておくことが重要です。

 

 

40代からの就農・脱サラに後悔しない!ストレス・失敗リスクを避ける重要ポイント

脱サラ農業を後悔しないためのポイント

「脱サラして農業を始める」これはとても大きな人生の転換期です。

ご家族も一緒の場合は尚更でしょう。

そのため、絶対に後悔しないように、就農を検討する際に考えるべきポイントを、一緒に確認しましょう。

 

その① 農業体験・農業ボランティアで実際の作業を知る

いくら農業に興味があっても、それを職業にするとなると、イメージとかけ離れる点があるかもしれません。

まずは、自治体やJA(農業協同組合)が開催する体験イベントやボランティア活動へ参加してみてください。

以下のような体験ができます。

 

  • ・重労働な田植えや稲刈り
  • ・野菜の植え付け・収穫
  • ・果樹の摘果や剪定

 

ポイント

参加する場合は、一度だけではなく、季節の異なるタイミングで複数回参加することをおすすめします。

 

その② 就農支援情報やイベントに参加してリアルな情報を得る

農林水産省を筆頭に、就農希望者へ様々な支援情報を提供しています。

何も知らない状態からでも参考になるので、ぜひチェックしてください。

自治体ごとに支援情報の発信やイベントを行なっているところもありますので、まずは少しでも多くの情報を得ることから始めてみましょう。

 

ポイント

就農希望者対象のイベントに参加すると、脱サラ就農の“先輩”から話を聞ける機会もあります。

 

その③ 資金計画を立てる・補助金を調べる

40代から始める農業の成功確率を上げるためには、以下2点を踏まえた資金計画が必要です。

 

  • 就農資金(自己資金+就農資金を支援する制度)
  • 就農費用

 

就農資金の中で頼りになるのが、就農資金を支援する制度(補助金等)です。

 

就農資金を支援する制度の例
JA(農業協同組合) 新規就農者を対象とした補助金・支援金を支給する制度
各自治体(自治体による) 移住支援金、就農支援金
就農準備資金(年間最大150万円・最長2年間)
日本政策金融機構 青年等就農資金(最高3,700万円を無利子で融資)

(参考青年等就農資金:日本政策金融機構|青年等就農資金

 

収納に必要な費用としては、以下のような内容が想定できます。

 

  • 設備機器・農機具を購入する費用
  • ビニールハウスなど施設を建設する費用
  • 種子や苗、肥料、ガソリンなどの営農資金(1〜2年分)
  • 移住をする場合は移住費用
  • 1〜2年分の生活費(就農から利益化まで時間がかかるため)

 

農業は、様々な職業の中でも特に設備機器や施設が必要な業態です。

「資金が足りない」というストレスを感じること無く収益化に集中できるよう、ぜひ綿密な資金計画を立ててください。

 

ポイント

JAなどで簡単に経営シミュレーションができるサービスを提供しているところもありますので、ぜひ参考にしましょう。

 

その④ 技術を習得する

各地で、大学や研究開発機構、農業協同組合などが連携し、農業に関する講義を開催しています。

農業の基礎知識から作物の種類、経営者としての心得など、幅広い内容なので、ぜひそれらを受けてみてください。

 

ポイント

オンライン講座を開設しているところも多いですし、実地での研修形式の講座もあります。

基本的には受講料は無料なので、真剣に就農を検討している方におすすめです。

 

その⑤ 移住支援制度について調べる

▷建築実例「のびのびと暮らせる小さな家(筑西市)」

脱サラして農業を始めたい方の中には、「都会の生活を見直して、田舎暮らしを実現させたい」「その土地を訪れて、農業や農産物に興味が湧いた」「密な田舎のコミュニティに加わりたい」と考えている方も多いはず。

そこで、考えなくてはいけないのが、“移住”です。

地方自治体中の一部は、少子高齢化や過疎化、放置畑の増加に歯止めをかけるため、移住者支援制度を設けています。

住まい探しのサポートや、移住費の補助、既存住宅や古民家のリノベーション費用補助など、内容は様々です。

地域によっては、移住と就農を併せてサポートしてくれる制度も。

農林水産省のHPでは、支援サイトのリンク一覧を紹介していますので、ぜひチェックしてください。(参考:農林水産省|あふてらす|田舎に移住して、農業を営む

 

ポイント

少子高齢化や人口減少の抑制、東京圏への人口集中を是正する目的で、就農希望者に限らず、地方移住者を積極的にサポートする制度があります。

詳細は下記ページをご確認ください。

「内閣府|地方創生|起業支援金・移住支援事業の概要

 

その⑥ 農地・住まいの確保

地方で農業を始めるには、農地と住まいが必要です。

農地は、借りる場合と買う場合がありますが、まずは希望する地域の農地中間管理機構(農地バンク)や、農業協同組合(JA)へ相談しましょう。

住まいは、自治体が運営する空き家バンクを見てみるのがおすすめ。

家や宅地を購入したい場合には、現地で不動産会社や地場の建築会社へ問い合わせてみましょう。

 

ポイント

空き家バンクとは、空き家物件情報を自治体が集めて、情報提供する仕組み。

自治体が介入しているため、安心して物件探しができます。

ただし、その地域へ定住する人が対象となるため、じっくりリサーチしてから住む場所を決めましょう。

 

その⑦ 何を育てるのか・有機農業にするかなどの方針を決める

どのような農作物を育てるのかを最初にしっかり決める必要はありません。

ただし、農業と一言で表しても作物や方法は様々で、それぞれ必要な農機具や設備、施設が異なります。

そのため、その地域多く流通しているもの、気候風土に合っているもの、積極的に育てているものなどを調査して、方針を決めましょう。

有機栽培に取り組みたい場合は、専門的な知識も必要です。

新規開拓したい方は、海外の野菜・果物など、競合と差別化が図れる作物に挑戦してみると良いでしょう。

 

ポイント

リスク分散を目的に、作物の種別を一つに絞った「単一経営」ではなく、複数の作物を育てる「複合経営」にする方法もあります。

 

その⑧ 経営者としての知識を深める

全国各地の農業アカデミーでも経営知識を学ぶことはできますが、自営業者として知っておくべき以下の情報は、積極的に習得しましょう。

 

  • ・経理の基礎
  • ・販売戦略やマーケティング手法
  • ・有効な人脈づくりの築き方
  • ・SNSの活用方法
  • ・スマート農業の概要(IT導入による業務効率化)

 

これらの中に前職の経験を活かせるものがあれば、“脱サラ”の強みを活かせるチャンスです。

 

その⑨ 農業保険を検討する

農業と常に隣り合わせなのが、不作のリスクです。

収入が激減してしまうため、農業を始める際は、「農業保険(収入保険・農業共済)」への加入を検討しましょう。

市場価値が下がった場合や、病気などで作業ができなくなった場合も対象です。(参考:農林水産省|農業保険

 

 

農業の始め方は4種類|自分に合う方法を選んでストレス・失敗リスクを避けよう

平屋の事例

▷建築実例「楽しく暮らすシンプルな平家(東海村)」

脱サラして農業を始めると言っても、その方法は様々。

それぞれ特徴が異なりますので、理想やライフプランに合った方法を選びましょう。

 

「副業から始める」

最低限の収入を確保した上で農業にチャレンジできます。

「兼業農家」だけではなく、ご自身が食べるものだけを栽培して生活支出を減らす「半農半X」を始める方も増えています。

農業と別の仕事・趣味である何か“X”と両立して、充実した人生を送ることが目的です。

 

「未経験から自分で立ち上げ」

未経験でも専業農家として就農する方もいます。

成功すれば大きな収益が見込めますが、始めてから数年間は赤字になる可能性もあるため、ハイリスク・ハイリターンな方法です。

 

「地域の就農支援を活用・求人に募集する」

地域の収納支援制度を利用し、まず大規模農園などに就職する方法があります。

こちらは、脱サラというより、異業種への転職です。

ただし、都会の生活から田舎暮らしへ移住する目的は果たせますし、収入はある程度保証されます。

ノウハウを知るまで雇われた状態で農業に携わり、自信がついたら独立する方も多いです。

 

「農業後継者になる」

少子化が進む中、後継者不足で悩む農家は少なくありません。

一方で、就農希望者は増えており、新規参入するには、ある程度の投資が必要で、資金不足を理由に諦めてしまう方もいらっしゃいます。

この両方を解決できるのが、「農業後継者」という選択肢です。

血縁でない人に、農地や設備、器具などの経営全てを譲ります。

ただし、権利関係などのトラブルを避けるために、弁護士などの第三者を介入させなくてはいけません。

 

“パーマカルチャー”で持続可能な暮らしに

パーマカルチャーでサスティナブルな生活を実現

“パーマカルチャー”とは、「パーマネント(永続性)+アグリカルチャー(農業)+文化(カルチャー)」から生まれた造語で、持続可能性が求められる昨今において、メディアでも取り上げられています。

農業は、本来、永続可能な数少ない産業です。

その農業を軸に、文化的でサスティナブルな生活を送るためのデザイン手法がパーマカルチャー。

どこで農業を始めるか決めかねている方は、ぜひ“パーマカルチャー”と相性のいい土地を選びましょう。

 

おすすめなのが、「茨城県」。

温暖な気候と平坦な地の利によって農業が盛んで、販売農家数が全国1位の「農業大国」です。

移住サポートが充実しており、都心とのアクセスも良いため、脱サラして就農するには最適のエリア。

特におすすめなのが、私たち“フォレストブレス”のある「石岡市」です。

有機野菜の産地として全国的に有名で、里山が残るのどかな風景が楽しめる上に、東京まで電車で1時間と好立地な点が魅力。

都心からの移住先として注目されています。(参考:石岡市移住定住支援ポータルサイトMIPPE

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ポイント

“フォレストブレス”は、茨城県石岡市を中心に、自然素材にこだわったオーガニックな家づくりを行っています。

「深呼吸したくなる住まいづくり」をコンセプトに、自然エネルギーを活用した事例や、家庭菜園に特化した事例もありますので、茨城県への移住をご検討中の方は、どうぞご相談ください。

▶︎フォレストブレスがこだわる「自然素材」

 

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まとめ

40代は、脱サラして農業を始めるのに適したタイミング。

しかし、始めてから後悔してしまう方もいます。

就農を検討する際は、メリット・デメリットだけではなく、成功させるためのポイントや移住先についても、じっくり確認しましょう。

私たち“フォレストブレス”は、農業が盛んな茨城県・石岡市でオーガニックな住宅づくりを行っています。

1934年に製材所として創業以来培った知識と経験を活かして、良質な木材を使い快適で健康的な住まいをご提案。

自然素材にこだわった事例を数多く手掛けていますので、ぜひ私たちの“暮らしの提案”をご覧ください。

 

 

 

 

「自然素材の家」を建てるなら茨城県石岡市のフォレストブレスへ

▷建築実例「偕老の家」

フォレストブレスは、「自然素材」と「あつらえ設計」にこだわった高品質な住宅を数多く手掛けています。

“本当に快適な家に住んでほしい”という想いから、家づくりに以下のものを使わないことをお約束します。

 

  • ・化学物質を含む接着剤を使用した合板、集成材
  • ・防蟻防腐剤注入土台・グラスウール
  • ・ビニールクロス・廃棄時有害なもの

 

お客様の住まい方や個性、価値観に寄り添い、“あなただけの住まい”をご提案します。

「呼吸が深くなる家」それこそ私たちが追求する快適なマイホーム。

オーガニックな暮らしを実現したい方は、ぜひご相談を。

定期的に見学会などのイベントも開催しておりますので、ぜひ私たちの家づくりをご体感ください。

  家づくりのご相談

 

イベント・見学会のご案内

 

 

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著者情報

渡辺 勉

渡辺 勉渡辺⽊材株式会社(フォレストブレス)代表取締役

⽊材会社として⻑年⽊に携わってきた経験を⽣かし、⾃然素材の家づくりを⾏っています。
アレルギーやアトピー、喘息の原因となる化学物質を含む接着剤を使用した合板・集成材、防蟻防腐剤注入土台、グラスウール、ビニールクロス、そして廃棄時有害なものは使いません。
⽊の特性を⾒極め、適材適所に活⽤できるノウハウを持ったわたしたちと本物の⽊の家をつくりませんか。

保有資格
  • 二級建築士

  • 茨城県木造住宅耐震診断士

  • 茨城県住宅耐震・リフォームアドバイザー

  • 福祉住環境コーディネーター

  • 一級エクステリアプランナー

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