木製サッシのへーベシーベとは?気密性の高さ・開閉の軽さの仕組み・価格なども解説

ヘーベシーベとは

木製サッシは、ナチュラルな雰囲気や気密性も高いなど魅力的な建材ですが、重量があるので開閉が重いと感じることがあります。

木製サッシに「ヘーベシーベ」を取り入れることで、上記のような木製サッシのデメリットを解消し、気密性もより高めることが可能です。

今回は、日本ではまだ馴染みのないヘーベシーベについて気密性・開閉の軽さの仕組みや価格なども紹介します。

このコラムのポイント

●ヘーベシーベとは何か?仕組みや種類・価格などを解説します。

●ヘーベシーベは、サッシの気密性と水密性を高めるのが特徴です。

●ヘーベシーベのメリット・デメリットを紹介します。

 

ヘーベシーベとは?

ヘーベシーベとは

「そもそも、ヘーベシーベとは何?」と疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。

ヘーベシーベとは、ドイツ語でHeben(持ち上げる)Schieben(滑らせる)という意味です。

簡単に言えば、ドイツ生まれのサッシの構造システムのことをヘーベシーベと言い、日本では木製サッシに取り入れられることが多く、住宅の大開口などに用いられる建材です。

ここでは、ヘーベシーベの仕組み・種類・価格について解説します。

仕組み

標準的なタイプは、引き戸にハンドルがついていて、180度回転させるとロックが解除され、サッシが持ち上がり、驚くほど軽くドアをスライドさせることができます。

木製サッシのように重厚なものでも、スムーズに開閉できるので大開口に取り入れるのが一般的です。

また、ロック時には窓とサッシが密着し、サッシの気密性を高める構造も特徴的です。

種類

木製サッシに取り入れるのが一般的ですが、樹脂製のものやアルミ製もあります。

引違戸、片引戸、引分戸、引込戸などサッシの様々な形状にも対応できるのもヘーベシーベの特徴です。

下記の記事では、木製サッシのメリット・デメリットなどを紹介していますので、ぜひごらんください。

>木製サッシに後悔するデメリットはあるのか|劣化・メンテナンスサイクル・価格など解説

価格

ヘーベシーベの価格は、ガラスの種類(Low-Eガラス、真空ガラスなど)、窓枠の使用樹種(ベイマツ、ヒバなど)、サッシの形状(片引戸、引違戸など)により異なります。

受注生産であることが多いですが、ヘーベシーベの一般的な相場として㎡単価200,000~250,000円で計算すると、窓幅2,000mm高さ1,800mmの場合、720,000~900,000円が目安となります。

ヘーベシーベは木製サッシの気密性・水密性を高める

ヘーベシーベは木製サッシの気密性・水密性を高める

木製サッシは、元々気密性・水密性が高い建材ですが、ヘーベシーベを取り入れることさらに高めることができます。

ここでは、そもそも、「サッシの気密性・水密性とは何か」「気密性・水密性を高めることでどのような効果があるのか」という点について解説します。

サッシの気密性とは

サッシの気密性とは、サッシのすき間からどの程度の空気の出入りがあるかを示す性能のことを指し、気密性が高いと下記のようなメリットがあります。

 

  • ・外気温の影響をあまり受けない
  • ・結露やカビを防止できる
  • ・冷暖房効率が上がる

 

大開口などに使われる引き戸は、構造的に隙間が生じやすいので、気密性の高いサッシが求められます。

最近では、パッシブデザインなどの省エネ住宅が増えていますが、開口部の気密性を高めることで省エネ効果が期待できますので、省エネ住宅をご検討中の方は取り入れてみてはいかがでしょうか。

下記の記事では、パッシブデザインのメリット・デメリットなどを紹介していますので、参考にしてください。

>パッシブデザインとは?メリット・デメリットと失敗を避けるポイントを解説

気密性能等級とは

サッシの気密性能については、JSI基準によりA-1~A-4に分類され、A-4が最も気密性が高いとされています。

引用元;日本サッシ協会「窓の性能とJIS基準について」

そして、ヘーベシーベの気密性能等級については、多くの場合A-4の評価とされています。

ヘーベシーベは、ハンドルでロックすることでサッシと窓の密着度を高めることがその理由の1つです。

サッシの水密性とは

サッシの水密性とは、屋内への雨水侵入をどの程度防げるのかを示す性能のことを指します。

サッシなどの開口部は、大雨や台風などがあるとサッシの隙間などから雨水が室内へ入り込むことが多いです。

ヘーベシーベは、水密性が高い建材なので安心して暮らすことができます。

水密性能等級とは

サッシの水密性能等級とは、屋内への雨水侵入をどの程度防げるかを示す性能のことを指します。

JIS基準では、W-1~W-5までの等級があり、W-5が最も水密性能が高いとされています。

引用元;日本サッシ協会「窓の性能とJIS基準について」

多くの場合、ヘーベシーベの水密性能等級はW-4~W-5とされていますので、水密性が高いことがわかります。

こちらについても、ハンドルでロックすることでサッシと窓の密着度を高める構造が水密性を高める理由となっています。

ヘーベシーベのメリット

ヘーベシーベ メリット

前章で紹介した気密性と水密性の高さは、ヘーベシーベの大きなメリットですが、木製サッシにヘーベシーベを取り入れることでその他にも下記のようなメリットがあります。

開閉が軽く操作性が高い

一般的に重厚感がある木製サッシの開閉は重いのではないかと心配される方もいらっしゃるかと思いますが、ヘーベシーベを取り入れることで、軽くてスムーズな開閉が可能となります。

大開口窓が可能

面積が大きい大開口窓を住宅の間取りに取り入れることで、十分な採光を確保できます。

ヘーベシーベは、約7㎡、重量400kg程度の大型引戸にも対応できるので、住宅の間取りに大開口窓を取り入れる際に効果的です。

例えば、リビングなどにヘーベシーベの木製サッシを取り入れることで、開放的な空間をつくることができるでしょう。

自然の温かみを感じる空間を実現

マツやヒバなどの木材でつくられる木製サッシは、自然の温かみを感じる空間を実現できます。

特に、木造住宅や吹き抜けのリビングがある住宅に、木製サッシのヘーベシーベを取り入れることでナチュラルテイストな家づくりが可能です。

ヘーベシーベのデメリット

ヘーベシーベ デメリット

前章で紹介した通り、ヘーベシーベには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。

ここではヘーベシーベのデメリットについて解説します。

本体価格が高額

一般的なアルミサッシなどと比べると、ヘーベシーベの木製サッシは約4~6倍程度高額であると言われています。

しかし、ヘーベシーベの木製サッシは耐久性が高く、一度建てたら途中で入れ替えるなどの費用がかからないので、導入コストは高めですが、長い目で見ればそこまで高額ではありません。

定期的なメンテナンスが必要・部品が手に入りにくい

木製サッシは、木材の風化防止のため定期的にメンテナンスの必要があります。

また、ヘーベシーベはドイツの輸入金物を使うことが多いので、万が一、部品が壊れた時にすぐに手に入らないケースが想定されることに注意しましょう。

ヘーベシーベについてのよくある質問

ヘーベシーベ よくある質問

最後に、ヘーベシーベについてのよくある質問を紹介します。

Q玄関にもヘーベシーベは使える?

ヘーベシーベの木製サッシは、大開口窓など玄関以外の場所から外に出れるように取り入れることが多いですが、玄関ドアを引き戸にしてヘーベシーベを取り入れることは可能です。

買い物帰りに荷物を持っていても片手で開けることができますし、風合いもよく、あたたかみのある雰囲気で来客を迎え入れることができます。

Q引き違い窓は気密性が低いですか?

一般的に引き違い窓は、構造上、閉め切っていても隙間が出やすいという特徴があり、窓の種類の中では気密性が劣ります。

しかし、ヘーベシーベはロック時にサッシと窓が密着するような構造になっていますので、引き違い窓の気密性を高めるのに効果的です。

Q気密性についてA値、C値、Ua値の違いを教えてほしい

まず、A値とはサッシの隙間から漏れる空気の量を示す値で、A-1、A-2、A-3、A-4の順に気密性が高いです。

次に、C値とは住宅全体の気密性能を表す数値で、値が低いほど気密性が高いです。

最後にUa値は外皮平均熱還流率と言われ、住宅の断熱性を示す値であり、数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性が良い家となります。

まとめ

今回はドイツ生まれのサッシの構造システム「ヘーベシーベ」について紹介しました。

特に、住宅の間取りに大開口窓を取り入れることを検討しているなら、気密性・水密性も高く、開閉の操作性も抜群ですのでおすすめです。

私たち"フォレストブレス”は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。

木材のプロとして、自然素材にこだわった事例を数多く手掛けていますので、お気軽にご相談ください。

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著者情報

渡辺 勉

渡辺 勉渡辺⽊材株式会社(フォレストブレス)代表取締役

⽊材会社として⻑年⽊に携わってきた経験を⽣かし、⾃然素材の家づくりを⾏っています。
アレルギーやアトピー、喘息の原因となる化学物質を含む接着剤を使用した合板・集成材、防蟻防腐剤注入土台、グラスウール、ビニールクロス、そして廃棄時有害なものは使いません。
⽊の特性を⾒極め、適材適所に活⽤できるノウハウを持ったわたしたちと本物の⽊の家をつくりませんか。

保有資格
  • 二級建築士

  • 茨城県木造住宅耐震診断士

  • 茨城県住宅耐震・リフォームアドバイザー

  • 福祉住環境コーディネーター

  • 一級エクステリアプランナー

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