茨城県境町の「家がもらえる」移住支援制度|内容と注意点、移住して“本当に住みたい家”とは

茨城県境町では、賃貸住宅に25年間住むと「そのまま家がもらえる」といった移住支援制度があります。
全国のメディアでも取り上げられ、珍しい制度として大きな話題になりました。
そこで今回は、茨城県境町の家がもらえる制度の内容や注意点を解説します。
また、移住して「本当に住みたい家」についても考えていきますので、茨城県への移住を検討中の方はぜひ参考になさってください。
・茨城県境町では、賃貸住宅「アイレットハウス」に25年間住み続けるとそのまま家がもらえるという制度があります。
・賃貸契約期間は固定資産税がなく、会社の家賃補助も活用できるなど、譲渡を受ける前からたくさんのメリットがあります。
・茨城県での移住ライフをより充実させるために、どのようなエリアや住まいが良いのかを具体的に考え、マイホームを選ぶことが大切です。
私たち"フォレストブレス”は、茨城県内で家づくりをしている地域密着の工務店です。
移住先のお住まいで迷われている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
茨城県境町に移住すると家がもらえる|制度内容を解説

茨城県境町の独自の移住制度である定住促進住宅「アイレットハウス」の概要をご紹介します。
アイレットハウスの概要
アイレットハウスは、境町への移住・定住を希望する方のための賃貸住宅です。
アイレットハウスの建設・維持管理・運営は、国の交付金と民間企業の資金が活用されています。
戸建て住宅ですが賃貸なので固定資産税がかからず、就業先の家賃補助も活用できるなど、アイレットハウスを利用するメリットは多いです。
初めは賃貸住宅として契約し、25年間その住宅に住み続けるとそのまま家がもらえます。
対象者
アイレットハウスに入居できる方の条件をご紹介します。
- ・子育て世帯もしくは新婚世帯であること
- ・入居者全員の所得の合計が月額15.8万円以上48.7万円以下であること
子育て世帯とは、18歳未満の子どもまたは妊娠している方がいる世帯を指します。
また、新婚世帯とは婚姻日から約5年以内または婚姻予定である世帯のことです。
境町の外から転入する子育て・新婚世帯の方が優先されます。
入居条件
アイレットハウスには、次のような入居条件があります。
- ・自ら居住し、世帯全員の住民票を移すこと
- ・境町に定住の意思があること
- ・市町村税の滞納がないこと
- ・町内会に加入すること
- ・町の広報活動に協力すること
- ・暴力団員に該当しないこと
移住者への支援のため、二拠点生活するための「セカンドハウス」としてアイレットハウスに入居することは認められていません。
建物について
戸建てのアイレットハウスの内容についてご紹介します。
- ・延床面積100㎡前後(約30坪)
- ・2階建て
- ・3LDK
- ・2台以上駐車可
- ・家賃5~6万円台(減額後)
- ・敷金・保証料・町内会費等の支払いあり
- ・2台目の駐車場利用は別途費用がかかる
建物は「子育て世帯」を想定した、ベーシックな広さや間取りの戸建て住宅です。
2025年12月現在、アイレットハウスは第4弾まで実施されていますが、いずれも申し込みや入居が完了しています。
空きが出たら随時募集を行うといった状況です。
無償譲渡について
賃貸住宅に25年間住み続けると、土地と建物がそのまま無償で譲渡されます。
対象となるのは戸建て住宅のみで、マンションタイプは25年以上住んでも譲渡されません。
境町は、アイレットハウスの事業以外にも移住者や子育てに対する支援が充実しています。
移住先で迷われている方は、こちらのコラムも参考にしてみてください。
▷関連コラム:「茨城県境町」への移住で理想の田舎暮らし|独自の子育て支援や支援金制度を分かりやすく解説
「もらえる戸建て住宅」を利用する前に知っておきたい注意点

境町の「アイレットハウス」を利用する前に知っておきたい注意点を解説します。
申し込めるタイミングが限られる
アイレットハウスは全国のメディアで取り上げられ、注目が集まりました。
そのため、家をもらえる「戸建て住宅」においては、現在募集を行っていない状況です。
いつ募集されるか未定のため、ご自身が考えているタイミングで申し込みできない可能性が高い点は注意しなければなりません。
ペットの飼育ができない
賃貸契約時はペットの飼育が禁止されています。
愛犬・愛猫を連れて移住したい方や新生活でペットを迎え入れたい方は注意しましょう。
場所を選ぶことができない
アイレットハウスは複数の地域や大型分譲地に建設されるケースが多いですが、申し込み時に場所を選ぶことができません。
立地や間取り、接している道路の向きなどを選択できないため、理想の暮らしを実現しにくいケースもあります。
リフォーム時は事前の承諾が必要
賃貸契約中はリフォーム前に自治体の承諾が必要です。
敷地内に大型のガレージやカーポートをつくるなどの大掛かりな工事は、景観を損ねる恐れがあるため設置できないケースもあります。
子育て世帯または新婚世帯の条件から外れると賃料が上がる
アイレットハウスの入居条件である子育て世帯や新婚世帯は、賃料の減額対象となっています。
1番下のお子様が18歳を超え、子育て世帯ではなくなった時点で減額の対象外となり、賃料が引き上げられる点に注意が必要です。
移住して「本当に住みたい家」とは

<施工事例>焼杉の外壁と薪ストーブの家
移住を考える方にとって、どのような住まいを選ぶべきかはとても大切なポイントです。
住まいによって、居心地の良さや実現できるライフスタイルは大きく変わります。
アイレットハウスは「無償で家をもらえる」という画期的な制度です。
しかし、費用に関するメリットだけでなく、自分たちが理想とする暮らしに合う住まいかどうかを冷静に考える必要があります。
思い描く暮らし方を明確にする
まずは、移住先で思い描く暮らし方を明確にすることが大切です。
- ・山のアクティビティを満喫したい
- ・海を眺めながら暮らしたい
- ・茨城県の中でも利便性の高いエリアに住みたい
- ・まずは二拠点生活をして茨城の暮らしを体感したい
海と山を楽しむ暮らしなら太平洋沿いの県東エリア、利便性を求めるならつくば市や水戸市などがおすすめです。
茨城県境町に移住することで理想の暮らしができるのかをイメージしてみましょう。
<関連コラム>
・山と海がある場所「茨城」へ移住|北関東で叶える理想の田舎暮らしとおすすめエリア
・茨城県への移住でおすすめのエリア10選|人気の理由と移住・新築支援制度について解説
住まいでの過ごし方をイメージする
ご自宅でどのような過ごし方をしたいのかイメージすることもポイントです。
- ・広い庭付きの平屋でゆったりと過ごしたい
- ・ペットが走り回れるドッグランをつくりたい
- ・趣味部屋やワークスペースを設けたい
- ・自分のお気に入りのデザインを取り入れたい
- ・スキップフロアや大きなウッドデッキなどこだわりの間取りを採用したい
移住先での生活を考えると、今の暮らしにはない新しい過ごし方を思い描く方が多いと思います。
具体的に考えるほど「一般的な住宅の間取りでは思い描く暮らしは送れない」と感じる方もいるはずです。
「移住したら戸建て住宅に住みたい」という漠然とした想いだけでなく、どのような立地や住まいが自分たちに合っているのかを、ご家族で話し合いながら考えてみましょう。
▷関連コラム:自然や四季を感じる家の施工事例10選|家づくりのポイントやメリット・デメリットも解説
理想の暮らしを実現したいなら「注文住宅」という選択肢も
ご家族全員が思い描く理想の暮らしを実現したいとお考えの方には、「注文住宅」という選択肢もぜひ知っていただきたいと思います。
注文住宅はご家族のライフスタイルや将来の暮らし方を踏まえながら、使い勝手を考えた間取りや動線・敷地の使い方・こだわりのデザインまで、細やかに計画することが可能です。
すでに完成した住宅に暮らしを合わせるのではなく、理想の過ごし方を取り入れた住まいにできるのが、注文住宅の大きな魅力と言えます。
▷関連コラム:自然素材の家でこだわりの注文住宅を|メリット・デメリットや実例を紹介
注文住宅だからこそできることがある
アイレットハウスのような既存住宅では、住まいの基礎となる構造や快適さを左右する断熱・気密性のリフォームは、思うように手を加えられないケースもあります。
また、想定以上に大規模な工事になり、費用や期間がかかってしまうことも少なくありません。
- ・茨城県の気候に配慮した高性能な住まい
- ・国産材などの素材の質にこだわった住まい
- ・無垢材や漆喰などの自然素材を使った居心地の良い住まい
- ・アレルギーに配慮した安全性の高い住まい
- ・メンテナンス費用がかかりにくい住まい
このような住まいを希望される方にとっては、新築時に素材や性能にとことんこだわれる注文住宅のほうが、住み始めてからの満足度が高くなるケースが多いです。
移住後の暮らしを大切に考えるなら「どんな家に住むか」だけでなく、住まいの内容や質までこだわりましょう。
<関連コラム>
・家でのアレルギー症状の原因と対策|ハウスダスト・シックハウス症候群の予防法も解説
・自然素材の断熱材の魅力|メリット・デメリットや費用の目安・性能などを解説
茨城県・石岡の工務店である"フォレストブレス"では、自然素材でつくる注文住宅をご提案しております。
移住先で理想を叶えた暮らしを送りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
茨城県境町では、賃貸住宅「アイレットハウス」に25年間住み続けることで、その家をもらえるという画期的な制度があります。
制度の内容や注意点をしっかり把握し、移住後の暮らしを具体的にイメージしたうえで、自分たちに合っているか検討することが大切です。
より理想的な移住生活を実現したい方は、注文住宅という選択肢もおすすめしますので、思い描く暮らしを地元の住宅会社に一度相談してみてください。
私たち"フォレストブレス”は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。
地元茨城県で木材のプロとして、自然素材にこだわった住み心地の良い住まいを数多く手掛けていますので、移住をお考えの方はお気軽にご相談ください。

