【断熱材】セルロースファイバーを選んで後悔しない?メリット・デメリットを解説

リビング階段のLDK

 

セルロースファイバーは新聞をリサイクルして作られる環境に優しい断熱材です。

高い断熱性と多くの機能性を持つ優れた断熱材ですが、コスト面などのデメリットにより採用率はそこまで高くありません。

そのため、「セルロースファイバーを採用したいけど後悔しないかな?」と悩む方もいるはずです。

今回は、セルロースファイバーの特徴やメリット・デメリットを解決します。

セルロースファイバーの魅力や弱点を知り、納得した上で採用するようにしましょう。

 

セルロースファイバーとは?

セルロースファイバー

セルロースファイバーとは、天然の木質繊維を元にして作られた環境配慮型断熱材です。

多くの断熱材は化学物質で作られていますが、セルロースファイバーは新聞古紙をリサイクルして作られています。

新聞紙で身体をくるむと暖かいということは多くの方がご存じですよね。

紙は断熱性が高い素材であり、その効果を活かしたのがセルロースファイバーです。

木質繊維が絡み合ってできる空気層や、繊維1本1本にある空気層に熱を溜め込むことで、高い断熱性能を発揮します。

 

セルロースファイバーは、新聞古紙を粉砕させた後に、耐火・防水・防カビ性能などを高めるために薬剤処理を行う製造工程です。

施工は現場にて専門業者によって行われます。

シートが張られた構造材の中に、セルロースファイバーを隙間なく吹き込む方法が一般的です。

天井裏に施工するときは、シートを張らずに雪が積もるようにセルロースファイバーを吹き込みます。

 

冒頭でセルロースファイバーの採用率は高くないとお伝えしましたが、実はアメリカでの使用比率は非常に高いです。

 

断熱材の使用比率(アメリカ) (1)

 

セルロースファイバーは1950年代にアメリカで開発された断熱材です。断熱性能や安全性の高さから、現在では多くの国に採用されています。日本ではコスト面などの問題で、まだまだ普及率は高くありません。しかし、健康に配慮した快適な家に住みたいなら、セルロースファイバーはチェックしておくべき断熱材でしょう。

 

セルロースファイバーの断熱性能

セルロースファイバー

セルロースファイバーは優れた断熱性能を持っています。

断熱性の高さを示す熱伝導率は「0.040 w/mk」で、他の断熱材と引けを取らない高い数値を誇ります。

 

ちなみに、断熱性が高いと言われている断熱材の熱伝導率との比較は以下の通りです。

▷参考資料:性能データ|セルロースファイバー断熱材販売・省エネ対策サポートのIPP

 

ポリスチレンフォームは、高性能な断熱材とほぼ変わらない数値です。

そのため、しっかりと施工すれば高い断熱性能を発揮することがわかります。

 

セルロースファイバーの6つの魅力

セルロースファイバーの特徴を6つ紹介します。

 

①吹き込み工事のため隙間なく充填しやすい

セルロースファイバーの施工方法は吹き込みのため、隙間なく充填しやすいです。

風によって吹き込んでいくため、手の届かないような小さな隙間にも施工することができます。

また、断熱材自体が細かく粉砕されているので、施工しにくい配管周りなどにもしっかりと吹き込むことが可能です。

 

②環境に優しい素材

セルロースファイバーは新聞をリサイクルして作る、環境に配慮した断熱材です。

古紙を粉砕させて断熱材にしていくため、製造時のエネルギー消費がもっとも少ないと言われています。

また、解体時に不要になったセルロースファイバーは、収集して再利用できるケースもあります。

セルロースファイバーは、製造から解体まで一貫して環境に優しい断熱材という点が大きな特徴です。

 

③身体へは無害で安心

セルロースファイバーは、人体への影響もありません。

薬剤加工をして断熱材を仕上げますが、薬剤に使用されるホウ酸は人体に無害です。

ホウ酸は、防虫剤などに含まれるため虫には害がありますが、人体へは無害で目薬や消毒液にも使われています。

 

また、セルロースファイバーは国土交通省が指定する、ホルムアルデヒド発散建築材料に指定されていません。

つまり、人体に害がないため使用量を制限しないことを国が認めているのです。

大人はもちろんのこと、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して採用できる断熱材でしょう。

 

▷参考サイト:建築基準法に基づくシックハウス対策について - 国土交通省

 

④防虫・防カビ性能がある

セルロースファイバーに含まれるホウ酸には、防虫・防カビ性能がある点が特徴です。

ゴキブリなどの虫だけでなくシロアリにも効果が認められ、防蟻剤として使用されることもあります。

ポリスチレンフォームなどの断熱材はシロアリに弱いため、比較すると大きなメリットです。

また、ホウ酸は木材腐朽菌の胞子やカビも死滅させる効果を持っています。

構造体の劣化に大きく関係するシロアリやカビをホウ酸が死滅させてくれるため、セルロースファイバーは建物を守る断熱材と言っても良いでしょう。

 

⑤調湿性能や防音性能が高い

セルロースファイバーは高い調湿性能や防音性能を持っています。

なぜなら、セルロースファイバーには無数の空気層があるからです。

空気層は熱を閉じ込めるだけでなく、湿気の調節や吸音も行うことができます。

 

周りの環境に合わせて調湿してくれるため多湿を防ぐことができ、壁内の結露を防ぐことが可能です。

また、防音性能が高いので、子供やペットと気を遣わずに遊べたり、楽器演奏を楽しんだりできるでしょう。

 

⑥防火性が高い

セルロースファイバーは、新聞で出来ているから燃えやすと感じる方もいるのではないでしょうか。

実は、難燃性があるホウ酸を含んでいるセルロースファイバーは、防火性に優れている断熱材なのです。

実際に、1,300度の熱でセルロースファイバーを熱しても、表面が炭化するだけで燃え広がらないという実験結果も出ています。

 

後悔しないために!知っておくべきセルロースファイバーのデメリット

セルロースファイバーのデメリットを紹介します。

 

①他の断熱材と比べて価格が高い

セルロースファイバーは他の断熱材と比較して価格が高い点がデメリットです。

性能にもよりますが、グラスウールの2倍近く高いケースもあります。

標準仕様がセルロースファイバー以外の住宅会社では、オプション扱いで割高になるため注意しましょう。

 

②セルロースファイバーが沈下する可能性がある

セルロースファイバーは新聞紙を粉砕したフワフワとした断熱材です。

そのため、長い年月が経つと自重や振動によって沈下する可能性があります。

 

ただし、セルロースファイバーの沈下は施工方法によって防ぐことができます。

具体的には、密度が高まるように隙間なくセルロースファイバーを充填する施工方法です。

高密度で施工できれば自重や揺れによって、沈下することはありません。

施工実績が豊富で技術力のある専門業者に施工をお願いしましょう。

 

③施工できる業者や採用できる住宅会社が限られる

セルロースファイバーは専門業者によって施工が行われます。

また、標準仕様でセルロースファイバーを採用している住宅会社は多くありません。

そのため、施工業者や住宅会社が限られるケースもあります。

セルロースファイバーを採用したいなら、初めの段階で施工可能なのか住宅会社に確認しましょう。

 

④工期が長くかかるケースが多い

セルロースファイバーは他の断熱材と比べて、工期が長くかかるケースも少なくありません。

建物の規模にもよりますが、セルロースファイバーの施工は2~4日間で完了します。

同じ吹き付け断熱である硬質ウレタンフォームは、1~2日で完了することが多いです。

数日なので大きな影響は出ない方がほとんどですが、少しでも短工期で進めたい方にはデメリットでしょう。

 

まとめ:セルロースファイバーは高性能で安全な断熱材!

セルロースファイバーは断熱性に優れていることはもちろん、環境や身体にも優しい断熱材です。

自然素材を多く採用して健康に良い家を建てたいと考えている方にぴったりでしょう。

また、防虫・防カビ・調湿・防火・防音など、機能性が高い点も大きなメリットです。

セルロースファイバーの施工実績が多い住宅会社を探し、高い技術力を持った業者さんに施工してもらってくださいね。

 

フォレストブレスでは、断熱材にセルロースファイバーを多く取り入れています。

施工実績も豊富なため、安心して工事をお任せください。

セルロースファイバーについて詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせくださいね。

 

▷フォレストブレスの自然素材についてはこちら

 

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