無垢床は10年後の経年変化を楽しめる|メリット・デメリット、20年後も美しい無垢床にするためのポイントを解説
無垢床は、10年後、20年後と年月を重ねるにつれ、木目の表情や色合いが変化します。
自然素材である木材は1つひとつ違った色・木目になるのが特徴で、このような経年変化を楽しめるのが無垢床のメリットでもあります。
今回は、10年後の無垢床の経年変化の特徴やメリット・デメリットなどを無垢床を取り入れた自然素材の家づくりの施工実績が豊富な"フォレストブレス"が解説します。
「無垢床は10年後どのような経年変化をするのか」気になる方は、ぜひ最後までごらんください。
・無垢床は、経年変化による色合い・木目の表情・ツヤなどの変化を楽しめます。
・経年変化の特徴を木材の種類別に紹介します。
・10年後、20年後も美しさを維持するメンテナンスの方法を紹介します。
Contents
無垢床の経年変化とは
無垢床とは、天然の木材をそのまま使用してつくられた床材のことを指します。
これに対し、複数の合板を接着剤で貼り合わせてつくられるのが合板フローリングで、天然木だけで構成されているかどうかが無垢床と合板フローリングの違いです。
無垢床の経年変化とは、経年により無垢材の木目の表情、色合いなどが変化することです。
10年後、20年後にどのように変化するのか、次章で見ていきましょう。
無垢床の経年変化|10年後
無垢床の経年変化は、一概には言えず、木材の種類によって異なりますが、一般的には以下のような傾向があります。
- ・色合いが経年により濃くなる
- ・木目が明瞭になる
- ・ツヤがでる
無垢床の経年変化|20年、30年後
さらに、20年、30年が経過すると、上記の傾向がより顕著になり風格や気品を感じられる住まいになります。
日常生活による傷やシミも全体の色あいが濃くなるので気にならなくなります。
無垢床は何年くらいもつ?
合板フローリングが10~15年で張り替えが必要になるのに対し、無垢床は30年以上の耐用年数があると言われています。
さらに、木材の種類にもよりますが、適切な維持管理により50年以上使うことも可能です。
無垢材の特徴や経年変化|木材の種類別に紹介
無垢材の経年変化の特徴を事前に把握しておけば、10年後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクを軽減できます。
ここでは、床によく使われる無垢材の特徴や経年変化を紹介します。
杉
杉には、以下のような特徴があります。
- ・木目がはっきりしている
- ・質感が柔らかい
そして、杉は新しい状態では白褐色・褐色ですが、経年により黄褐色へ変色する傾向があります。
人が踏みやすい部分は、木目が明瞭になるなども杉の経年変化の特徴です。
【杉を使用した無垢床の施工事例】
ヒノキ
ヒノキの特徴は以下のとおりです。
- ・水に強い
- ・硬いので傷がつきにくい・耐久性が高い
- ・香りが強い
ヒノキは、白に近い色合いですが、経年により褐色に変化する傾向があります。
サワラ
サワラには、以下のような特徴があります。
- ・質感が柔らかい
- ・木目が少ない
- ・香りがあまりない
- ・水に強い
サワラは、白っぽい色~黄褐色がありヒノキに似ています。
経年変化により、色が濃くなるのと同時に木目が明瞭になるのが特徴です。
【サワラを使用した無垢床の施工事例】
カラマツ
カラマツの特徴は、以下のとおりです。
- ・耐久性が高い
- ・木目がはっきりしている
経年変化により、黄色・白っぽい色から飴色に変化する傾向があるのと、ツヤが出るのが大きな特徴です。
【カラマツを使用した無垢床の施工事例】
カバ
カバには、以下のような特徴があります。
- ・耐久性が高い
- ・肌ざわりがよい
- ・色が明るい
色は明るめの白黄色で、経年変化が起こりにくいのが特徴的です。
【カバを使用した無垢床の施工事例】
フォレストブレスには、無垢床の施工事例が他にもたくさんあります。ぜひごらんください。
このように、一口に無垢の床材と言っても木材の種類によって特徴や経年変化が異なるので、イメージに合った床材を選定することが重要です。
以下の記事では、板張りの床の特徴や施工事例などを紹介していますので、ぜひごらんください。
>板張りの床の特徴とは?フローリングとの違いや施工事例を紹介
無垢床のメリット・デメリット
家づくりに無垢床を取り入れる際は、メリット・デメリットを把握しておきましょう。
無垢床のメリット
無垢床のメリットは以下のとおりです。
- ・自然素材ならではの美しさを感じられる
- ・断熱性が高いので冬でも暖かい
- ・調湿性能があるので快適に過ごせる
- ・メンテナンスしやすい
- ・経年変化を楽しめる
特に、木材のあたたかみのある雰囲気、木目の表情、経年変化など自然素材ならではの唯一無二のデザイン性が無垢床の大きなメリットです。
また、木材には調湿性能があり、お部屋の中の湿度の変動が小さくなるので、快適に過ごしやすい家になる実用的なメリットもあるのが特徴です。
無垢床のデメリット
無垢床には以下のようなデメリットがあります。
- ・水に弱い
- ・費用が高額になりがち
- ・ひび割れ・反り・床なりなどが発生することもある
- ・定期的なメンテナンスが必要
一般的に木材は耐水性が低いので、掃除方法を工夫する必要があります。
ひび割れや反り・床なりは、加工時に十分に乾燥させた木材を使用する、施工時にしっかりとすき間を設けるなど工夫することでリスクを軽減できますので、木材の見識がある施工業者を選ぶことが重要です。
以下の記事では、無垢の家で後悔しないポイント、メリット・デメリットなどをくわしく紹介していますので、ぜひごらんください。
>無垢材の家を後悔しないためのポイント|メリット・デメリットからメンテナンス・価格・経年変化まで
10年後、20年後も美しい無垢床を維持するためのポイント
高い耐久性をもつ無垢材ですが、定期的なメンテナンスや掃除方法などにより耐久性や10年後、20年後まで美しく維持できるかが変わります。
ここでは、10年後、20年後まで無垢床の美しさを維持するためのポイントを解説します。
無垢床の掃除方法
無垢床は水に弱いので、掃除する際には、以下のような点に注意しましょう。
- ・水拭きやモップは使用せず、乾いた雑巾で行なう
- ・ゴミは1ヵ所に集めて掃除機で吸う
- ・すき間のホコリはつまようじで掻き出す
- ・汚れが落ちない場合は、固く絞った雑巾で水拭きする
- ・水拭きした後は、乾いた雑巾で水分を拭き取る
無垢床のメンテナンス方法
無垢床の仕上げは、「無塗装」「自然オイル仕上げ」「ウレタン塗装仕上げ」などがあります。
例えば、自然オイル仕上げなら半年~1年に1度はオイルを床に塗り込むと美しい状態を維持できます。
それぞれの仕上げでメンテナンス方法が違うので、施工業者に確認しましょう。
無垢床の傷や凹みの補修方法
以下のような方法で、傷や凹みを補修できるのも無垢床の特徴です。
「傷が目立つ」:サンドペーパーで削る
「凹みが目立つ」:凹み傷の上に水に浸した布を置き、アイロンを当てる
無垢床についてのよくある質問
最後に、無垢床についてのよくある質問を紹介します。
Q無垢床でやってはいけないことは何ですか?
無垢床の美しさを維持するためにも、以下の点に注意しましょう。
- ・水をこぼしたらすぐに拭き取る
- ・キャスター付きチェアを使用しない
- ・スチームクリーナーは使わない
- ・強いアルカリ洗剤・酸性洗剤の使用を避ける
Q蜜蝋ワックスって何?
蜜蝋(みつろう)ワックスとは、ミツバチの巣からとれる蜜蝋と植物油のみでつくられた自然素材のワックスです。
無垢床の保護材として使用されることが多く、比較的施行が容易であることや自然素材の無垢材と相性がよいワックスであることから人気があります。
まとめ
無垢床は、10年後、20年後の経年変化を楽しめます。
ただし、木材の種類によっては「傷がつきやすい」「凹みやすい」などの特徴があるものもあるので、正しいメンテナンスを行うことが大切です。
今回紹介した情報が、無垢床を取り入れた家づくりの参考になれば幸いです。
私たち"フォレストブレス”は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。
木材のプロとして、自然素材にこだわった事例を数多く手掛けていますので、お気軽にご相談ください。