ゼロ・ウェイストとは|ごみ削減につながる自治体・企業の取り組みと私たちにできること

ゼロ・ウェイストとは|ごみ削減につながる自治体・企業の取り組みと私たちにできること

ごみを出さない仕組みを実践する「ゼロ・ウェイスト」の考え方が世界中で広まっています。

そこで今回は、ゼロ・ウェイストの基礎知識や自治体・企業の取り組みについてわかりやすく解説します。

今日から実践できるゼロ・ウェイストの活動もご紹介しますので、ぜひ暮らしに取り入れてみてください。

 

このコラムのポイント

・ゼロ・ウェイストとは、ごみの発生をできるだけ抑え、資源として循環させながら廃棄物を最小限にする考え方です。

・日本では、徳島県勝浦郡上勝町がゼロ・ウェイストの取り組みにより、リサイクル率80%を達成しています。

・私たちの暮らしの中でも実践しやすいゼロ・ウェイストの活動は多くあるため、徐々に習慣化していきましょう。

 

ゼロ・ウェイストとは

ゼロ・ウェイストとは

ゼロ・ウェイストとは、廃棄物をできる限り出さず、資源として循環させていく考え方のことです。

「廃棄物をゼロにする」という意味でなく、「ごみを生み出さない仕組み」をつくることを目的としています。

ゼロ・ウェイストは環境負荷を減らすだけでなく、資源を大切に使い続けるライフスタイルそのものでもあり、世界中から注目が集まっている取り組みです。

 

ゼロ・ウェイストの原則「5R」

ゼロ・ウェイストの活動では、次の「5R」の原則をもとに、ごみをできるだけ出さない暮らしを目指します。

  • ・Refuse(断る):不要なものを受け取らない
  • ・Reduce(減らす):消費やごみの量を減らす
  • ・Reuse(繰り返し使う):形を変えずにそのまま何度も使う
  • ・Recycle(再利用する):いったん原料に戻して別の製品にする
  • ・Rot(自然に戻す):生ごみを土に還す

 

焼却や埋め立てに頼らず、5Rを徹底することで持続可能な社会を目指します。

 

現在のごみ問題と廃棄の実態

ゼロ・ウェイストの取り組みが注目された背景には、現在のごみ問題と廃棄の実態があります。

世界では大量のごみが日々排出されており、その多くが焼却や埋め立てによって処理され、「資源」になるはずのものが「廃棄物」として扱われているのが現状です。

特にプラスチックごみは環境への影響が大きく、海洋汚染などの問題にもつながっています。

 

世界中に広がる「ゼロ・ウェイスト宣言」

環境問題への意識の高まりとともに、1990年代以降のアメリカ西海岸の自治体の取り組みから、世界各地の自治体でゼロ・ウェイスト宣言が広がっています。

ゼロ・ウェイスト宣言とはごみの削減目標を掲げ、行政・事業者・市民が一体となって取り組む動きです。

その街で暮らす一人ひとりの意識改革が必要なため、ゼロ・ウェイストは単なるリサイクル強化ではなく、「ごみを出さない社会構造」への転換といえます。

 

行政・事業者・市民の役割

自治体でゼロ・ウェイストを実現するためには、行政・事業者・市民それぞれが役割を認識することが重要です。

  • ・行政:ごみを減らすための環境整備や周知
  • ・事業者:自社商品の包装や成分の検討
  • 市民:必要なものだけを選び、使い捨てを減らす

 

行政が仕組みをつくり、事業者が環境に配慮した設計を行い、そして市民がごみを減らす行動を実践することで成り立ちます。

ゼロ・ウェイストの実現には3者の連携が不可欠です。

 

ゼロ・ウェイスト先進自治体・上勝町の取り組み

ゼロ・ウェイストの先進である自治体の取り組み

国内のゼロ・ウェイストの先進といえば、徳島県勝浦郡上勝町が挙げられます。

上勝町は2003年、日本の自治体として初めてのゼロ・ウェイスト宣言を行いました。

ゼロ・ウェイストに対するさまざまな取り組みが行われているため、主な事例をご紹介します。

 

【行政の取り組み】

上勝町ゼロ・ウェイスト推進基金条例を制定 ・町内のゼロ・ウェイスト関連事業の推進を図るための基金を設立
・寄付金や分別によって得た資源の売却益は基金に積み立て
ちりつもポイントキャンペーンの実施 ・雑紙等を分別して貯めたポイントを日用品と交換できる
・1,000円の商品券が10人に当たる抽選イベントを毎月実施
ゼロ・ウェイスト推進員の任命 ・市民からのごみに関する相談受付や新しい施策の普及活動
庁舎内での取り組み ・ごみ分別の徹底
・事務用品のリユースや再使用できるオリジナル封筒の導入
・会議では急須と湯飲みのお茶を出す
・電気ポットから保温ポットへの変更
・昼休みは庁舎内を消灯
ゼロ・ウェイスト認証制度の実施 ・町内独自の飲食店向けゼロ・ウェイストの認証制度

 

【事業者の取り組み】

飲食店・販売店の一例 ・おしぼりやストローなどは必要な方にだけ提供します
・料理に使う食材はなるべく町内産を使用
・冬場は町内産の木を使った薪ストーブで暖房
・食材や日用品の量り売り
・家庭でゼロ・ウェイストに役立つ雑貨の販売
・店舗建物に上勝町内の廃材を活用
・生ごみの量を店内に掲示
企業の一例 ・ホテル宿泊者が町内と同じゴミの分別を体験できる
・町の暮らしを体験するホームステイプログラムの実施
・古布をリメイクした製品を制作
・イベント時の使い捨て容器の削減のため「リユース食器」の貸出

 

【町民の取り組み】

・ごみの13種類45分別を実施
・生ごみは「コンポスト」や「電動生ごみ処理機」で処理
・ごみ収集所に自らごみを持ち込む(運搬支援あり)
・まだ使えるものを無料で持ち込み、持ち帰れる施設「くるくるショップ」の利用

 

ゼロ・ウェイストの実現に向け、行政・事業者・町民が様々な取り組みを実施しています。

その結果、リサイクル率は80%と非常に高い水準に達しています。

分別が大変と感じる方も多いと思いますが、ごみステーションでスタッフが細かく対応してくれるため、すべてを把握する必要はありません。

ご家庭でも無理のない範囲で取り組める仕組みが整っていることも、上勝町のゼロ・ウェイストを支える大きな特徴です。

 

ゼロ・ウェイストに取り組む企業の事例

ゼロ・ウェイストに取り組む企業の事例

ゼロ・ウェイストに取り組む全国規模の企業をご紹介します。

ユニクロ(株式会社ファーストリテイリング) ・衣料品の回収・再資源化プログラムを全国の店舗で展開
・パッケージの削減や紙のレジ袋へ移行
・製造工程で出る残反・残糸をバッグや雑貨に再生
ローソン(株式会社ローソン) ・AI発注システム「AI.CO」で余剰食品の発生を抑える
・余剰分をフードバンクや子ども食堂へ定期的に寄贈
・廃油・売れ残り食品を再資源化
無印良品(株式会社良品計画) ・衣料品・PETボトル・プラスチック収納を回収し、再製品化
・ パッケージやレジ袋を紙へ移行

 

私たちの身近な企業もゼロ・ウェイストに取り組んでいます。

また、近年では多くのコンビニエンスストアで、賞味期限が近い商品に「値引きシール」が貼られるようになりました。

これもフードロスの削減のための、ゼロ・ウェイストの実践のひとつといえます。

 

私たちの生活で実践できるゼロ・ウェイストの活動

私たちができるゼロ・ウェイストの活動

自治体や企業が整えたゼロ・ウェイストの仕組みを上手に活用できるかどうかは、私たちの意識にかかっています。

日常の中で無理なく取り入れられるゼロ・ウェイストの活動をまとめましたので、できることから少しずつ暮らしに取り入れてみましょう。

 

①買い方を見直す

私たちの生活のなかで「物を買うこと」をやめることはできません。

しかし、買い方を見直すことでゼロ・ウェイストの取り組みにつながることがあります。

「どんな商品を選ぶか」「どれだけの量が必要なのか」を考えて、買う物を検討することがポイントです。

 

「買いすぎない」選択

買いすぎない意識を持つことで、家庭のごみは減らすことができます。

特に消費期限が短い食品などは、食べきれる量をしっかりと考え、無駄な買い物を減らすことが大切です。

 

量り売りを利用する

コーヒー豆や調味料、バスソルトなど、量り売りで販売されている食品や日用品は多いです。

必要な量だけを購入することで、フードロスや過剰な包装ごみの削減につながります。

 

パッケージレス商品の選択

商品そのものだけでなく、パッケージに目を向けることも意識してみましょう。

パッケージレスや簡易包装の商品を選ぶことでごみの削減につながります。

 

リサイクル素材を選ぶ

リサイクル素材の衣料品や再生資源を活用した日用品を選ぶことも、すぐに取り入れられるゼロ・ウェイストのひとつです。

日々の選択を少し変えるだけで、資源循環に貢献することができます。

 

②使い方を工夫する

今持っている物は、使い方を工夫することもポイントです。

日々の暮らしの中で、なるべくごみにならないような使い方を意識してみましょう。

 

食材を使いきる

家にある食材は使い切ることが基本です。

賞味期限をしっかりと把握して食材を整理整頓し、急な外食を減らすなどの小さな心がけが、家庭内のフードロス削減につながります。

 

今ある物を大切に使う

今持っている物を大切に使い続けることもゼロ・ウェイストのひとつです。

毎年買い替えていたバッグやコートなども、しっかりメンテナンスすることで長く活用できます。

 

リユース・レンタルの活用

物をリユースやレンタルすることも選択肢のひとつです。

近年では、衣料品やベビー用品をレンタルできるサブスクリプションなど、必要なときだけ利用できるサービスも広がっています。

▷関連コラム:サステナブルファッションとは|業界の問題・取り組み・消費者にできることを簡単に解説

 

③ごみを減らす習慣

ごみを減らすことが習慣になれば、無意識のうちにゼロ・ウェイストの取り組みができるようになります。

まずは意識的に、小さな行動から始めてみましょう。

 

マイボトル・エコバッグ

マイボトルやエコバッグの持参を心がけましょう。

数円や数十円の節約にならないという意識ではなく、ごみの削減につながる行動として意識することが大切です。

 

詰め替え製品の利用

洗剤やシャンプー、コスメなど多くの物には、詰め替え製品が販売されています。

日用品の多くを詰め替え製品に切り替えることで、家庭内の容器ごみを大幅に削減することができます。

 

丁寧な分別

ごみの分別は面倒に感じる方も多いですが、習慣化すれば大きな負担にはなりません。

むを得ず出たごみも丁寧に分別することで、資源として再資源化できる割合が高まり、リサイクルの質の向上につながります。

 

生ごみを資源にする

生ごみは資源にすることで廃棄量を削減できます。

家庭用コンポストや電動生ごみ処理機を使って堆肥化し、家庭菜園やガーデニングに活用する方法は、家庭でも実践しやすい取り組みです。

 

ゼロ・ウェイストは家づくりにも通じる

ゼロ・ウェイストの家づくり

(施工事例:移住計画 石岡市)

私たち工務店の視点で見ると、ゼロ・ウェイストは家づくりにも通じる部分がたくさんあります。

施工時に出る廃材をできるだけ減らし、古材を再利用する工夫などは、ゼロ・ウェイストの考え方そのものです。

また、食品や日用品を適切に管理できる収納計画や間取りの工夫によって、日々の暮らしの中でもゼロ・ウェイストを実践しやすくなります。

 

そもそも、長く快適に暮らせる住まいを建てること自体が、無駄な建て替えや資材の大量消費を防ぐ「究極のゼロ・ウェイスト」といえるはずです。

家づくりの際には素材や住み心地にこだわり、長く大切に住み継げる住まいを目指すことがポイントです。

▷関連コラム:“サスティナブル住宅”とは?環境に優しい住まいの条件について解説

 

フォレストブレスの家づくり

「フォレストブレス」は、自然素材を使った家づくりをする茨城の工務店です。

家づくりに以下のものを使わないことをお約束しております。

  • ・化学物質を含む接着剤を使用した合板、集成材
  • ・防蟻防腐剤注入土台・グラスウール
  • ・ビニールクロス・廃棄時に有害なもの

マイホームに住むご家族はもちろんのこと、建築する職人さんそして自然環境に優しい住まいをご提案いたします。

喘息やアレルギーなどにお悩みの方もぜひお気軽にご相談ください。

 

まずは資料請求を通じて、私たちの住まいづくりへのこだわりをご覧いただければ幸いです。

資料請求はこちらから

 

まとめ

ゼロ・ウェイストの活動は、物との向き合い方を見直し、無駄な消費や廃棄を減らすことにつながります。

まずは手軽にできることから始め、日々の習慣として続けていくことが長続きのコツです。

住まいづくりにも同じ考え方が活かせるため、家を建てる際にはゼロ・ウェイストの視点を取り入れてみてください。

 

私たち「フォレストブレス」は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。

木材のプロとして自然素材にこだわり、化学物質を使わないサステナブルな家づくりを手掛けていますので、お気軽にご相談ください。

▶フォレストブレスへのご相談はこちら

著者情報

渡辺 勉

渡辺 勉渡辺⽊材株式会社(フォレストブレス)代表取締役

⽊材会社として⻑年⽊に携わってきた経験を⽣かし、⾃然素材の家づくりを⾏っています。
アレルギーやアトピー、喘息の原因となる化学物質を含む接着剤を使用した合板・集成材、防蟻防腐剤注入土台、グラスウール、ビニールクロス、そして廃棄時有害なものは使いません。
⽊の特性を⾒極め、適材適所に活⽤できるノウハウを持ったわたしたちと本物の⽊の家をつくりませんか。

保有資格
  • 二級建築士

  • 茨城県木造住宅耐震診断士

  • 茨城県住宅耐震・リフォームアドバイザー

  • 福祉住環境コーディネーター

  • 一級エクステリアプランナー

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自然素材の家、国産材の建築、フォレストブレス 茨城県 石岡市の工務店
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